インフラエンジニアXの備忘

とある企業のシステム部門のインフラエンジニアです。忘れっぽい自分のメモ書きとしてこのブログを使用します。

Proxmox親ノードをNFSサーバーにしてみる

前回、Proxmoxの親ノードに外付HDDを追加し、ストレージとしてマウント、バックアップを検証してみたが、今回は、外付HDDのマウント先をNFS領域として公開してもう一台の親サーバーでストレージとしてマウント、バックアップを検証してみる。

目的

Proxmoxに外付けで3TBのディスクを追加、NFSを構築して別の親ノードでストレージをマウントしてみる。その後、VMやCTをスナップショットバックアップをNFS領域に取得してみる。

環境

  • 親ノード1 pve1
    • NFSサーバーとして動作させる。
    • /data/pvebackupディレクトリをNFS領域
  • 親ノード2 pve2
    • NFSクライアント?として/data/pvebackupディレクトリをマウントする。

NFS関連の設定を実施

# apt-get update
# apt-get install nfs-kernel-server
# vi /etc/exports
/data/pvebackup XXX.XXX.XXX.XXX/XX(rw,sync,no_all_squash,no_root_squash,no_subtree_check) →これを追加

/data/pvebackupのディレクトリを
XXX.XXX.XXX.XXX/XXのネットワークのクライアントに対して公開し
読み書き可能、実際に書き込みするUIDの権限を設定、rootの権限も有効にし、即時に同期(書込み)、する。

# /etc/init.d/nfs-kernel-server start

親ノード1側のNFSサーバーのインストールと設定、起動はこれで完了

Proxmox親ノード2側にNFSストレージとして追加

f:id:hajimenovic:20140812160825p:plain

データセンターを選択して、ストレージタブを選択。
追加から「NFS」を選択。

f:id:hajimenovic:20140812160906p:plain

NFSの追加画面が表示される。

ID:       今回はpvebackup-nfsとする。   →任意のIDを記入する。
サーバー: pve1のIPアドレスを入力する。
Export: プルダウンにexportsに指定した/data/pvebackupが表示されるはずなのでそれを選択

内容:     →選択する内容によって/data/pvebackupに作成されるディレクトリが変化する。

  Images   このディレクトリにVMの仮想HDDを保存して稼動させる場合には選択する
        /data/pvebackup/imagesディレクトリが自動的に作成される。

  ISO    OSインストール時などに必要なイメージの保存先にする場合は選択する
        /data/pvebackup/template/isoディレクトリが自動的に作成される。

  Templates このディレクトリにCTのテンプレートやOSのテンプレートなどを保存する場合は選択する
        /data/pvebackup/template/cacheディレクトリが自動的に作成される。

  Backups  バックアップを保存する場合は選択する。
        /data/pvebackup/dumpディレクトリが自動的に作成される。
       
  Containers このディレクトリにCTを保存して稼動させる場合には選択する。
        /data/pvebackup/privateディレクトリが自動的に作成される
       
ノード:    pve2を選択する。pve1はNFSで追加しなくてもDirectoryとしてストレージ追加してあるので。
有効:     デフォルトチェックされているのでこのまま
Max Backups:  とりあえず1のままでいく   →これも前回同様何を表しているのかが謎なので検証する必要あり。

f:id:hajimenovic:20140812161014p:plain

追加を押すと、ストレージの画面に追加されて、pve2側のツリーにもpvebackup-nfsのストレージが表示される。

f:id:hajimenovic:20140812161024p:plain

※ちなみにNFSをマウントしてクライアント側の親ノードを再起動してみたが
 特に/etc/fstabに記載していなくても、起動時にマウントした状態となっている。

CTのバックアップ

CTのバックアップについては、前回の手順と同じです。

f:id:hajimenovic:20140731205516p:plain

バックアップを取得したCT(今回は1009)を選択した状態で、バックアップタブを開く。
「今すぐバックアップ」を選択。

f:id:hajimenovic:20140812161259p:plain

バックアップ設定画面にて

ストレージ: 今回追加したpvebackup-nfsを選択する。 
モード:   今回はスナップショットを選択 他には停止と一時停止がある。
圧縮:    今回は早さを重視してLTOを選択 他にはGZIPとNoneがある。

f:id:hajimenovic:20140812161308p:plain

TASK OK
となったらバックアップは終了。
pve1と違って、NFSでストレージを追加しているため、ネットワーク越しのバックアップとなる。
pve1とは圧縮の速度は一緒であったとしても、ネットワーク経由での書き込みのため
大分バックアップスピードは落ちるはずである。それでも使えるのでいいなぁ。

ちなみにMax Backups:1の設定にしてあるストレージに、同じCTのバックアップを取得しようとすると…

f:id:hajimenovic:20140812161339p:plain

となりバックアップできない。
複数取得したい場合については、Max backupsの数を調整する必要がありそう。

今回はpve1,pve2ともに外付HDDを追加してそれぞれを互いにNFS構築した。
どちらかのバックアップ用外付HDDが死んだとしても、NFS経由で取得できる環境とした。


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